佐久へ向かうと決めたとき、再び夢が動き始めた。
- GIGI_mtk

- 3 日前
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自分で設計した家で、自分たちの暮らしをつくる
二年ほど、ブログを書くことから離れていました。
その間に、長野市で続けていた設計事務所に区切りをつけ、郷里である青森県十和田市へ移りました。
仕事との向き合い方も、人との関わり方も、一度整理したいと思ったからです。
建築との距離を少し置いてみたいという気持ちもありました。
そして今年、私は再び長野県へ戻ってきました。
今、暮らしているのは佐久市です。
新しい仕事に就き、住宅会社の企画設計室で再び建築士として働いています。
もうすぐ還暦。
ここから始まる時間を、自分の中では「第二の人生」と呼んでいます。
ブログを再開する最初の記事に何を書こうかと考えたとき、浮かんだのが「移住」でした。
私自身、数えてみれば、ずいぶん多くの場所で暮らしてきました。
暮らす場所を、九度変えてきた
青森県十和田市で生まれ、18歳で大学進学のため東京へ出ました。
24歳で、仕事を求めてイタリアへ。
29歳で東京へ戻り、自分の設計事務所を開きました。
その後、軽井沢、松本、ニュージーランドのオークランド、長野市、十和田市、そして佐久市へ。
進学、仕事、帰国、家族との生活、帰郷、転職。
移動の理由は、その時々で異なります。
イタリアへ渡ったときは、そこで仕事をしたいという強い思いがありました。
ニュージーランドへ渡ったときは、先に移住していた家族との暮らしを選びました。
十和田へ戻ったときは、これまでの仕事と生活を整理し、次へ向かうための時間を選びました。
こうして並べると、私は移住を計画して人生を歩んできたというより、その時々に必要な方向へ進んだ結果、暮らす場所が変わってきたのだと思います。
期待と不安を抱えながらも、気がつけば行動していた。
私にとって移住とは、そんな出来事だったのかもしれません。
もう一度、長野県へ
十和田で暮らしながら、妻とこれからのことを話すようになりました。
どこで暮らしたいのか。
どのような仕事をしたいのか。
これからの日々を、どのように過ごしていきたいのか。
そして、二人の中に浮かんできたのが長野県でした。
転職先が決まる前から、佐久へ行こうと考えていました。
私だけの感覚ではありません。
妻もまた、同じように感じていました。
「ここしかない」
二人の気持ちは、自然と同じ方向へ向かっていました。
佐久を選んだ理由を、条件だけで説明することは難しいと感じています。
気候や風景、東京との距離、仕事の可能性。
挙げようと思えば、いくつもの理由があります。
けれど、最後に私たちを動かしたのは、もっと素直な感覚でした。
ここで暮らしたい。
ここから、もう一度始めたい。
その感覚が、私たちを佐久へ向かわせました。

再び動き始めた夢
佐久へ移ろうと考えたとき、私の中で、ある夢が再び動き始めました。
自分で設計した家で、自分たちの暮らしをする。
建築の仕事に携わって、長い時間が経ちました。
これまで、さまざまな人の住まいを設計してきました。
家族の話を聞き、土地を読み、図面を描き、その人たちの暮らしの場をつくってきました。
そして、自分自身の家づくりは、これから始まります。
小さな家でよいと思っています。
大切なのは、広さや豪華さよりも、私たちがどんな時間を過ごしたいかです。
朝、どのような光の中で目を覚ますのか。
どこでコーヒーを淹れるのか。
窓の先に何が見えるのか。
夫婦がそれぞれの時間を過ごしながら、どのようにつながっているのか。
本を読む場所。
料理をする場所。
季節を感じる場所。
手を動かし、少しずつ暮らしを整えていける余白。
これまで考えてきたことを、存分に注ぎ込みたい。
同時に、これからの自分たちに本当に必要なものを、丁寧に選びたいと思っています。
家を完成品としてつくりきるのではなく、暮らしながら育てていく。
今の私が思い描いているのは、そんな住まいです。
人の家を長く設計してきた建築士が、還暦を迎える頃に、ようやく自分自身の暮らしを設計し始める。
少し面白い話だと思いませんか。
なんてね。 笑
移住で持っていくもの
暮らす場所が変わると、生活のさまざまな部分が変わります。
仕事、人との関係、気候、風景、家のつくり、日々の習慣。
海外で暮らしたときには、言葉や文化を理解することの大切さを感じました。
軽井沢では、自然の美しさとともに、その厳しさも知りました。
ニュージーランドでは、家族と過ごす時間や仕事と自分との関係を考えました。
そして今、佐久で新しい生活を始めています。
移住によって、すべてが思い描いた通りに進むとは限りません。
一方で、場所を変えることで、自分の中にある希望や大切にしたいものが見えてくることがあります。
これまでの暮らしから、何を持っていくのか。
どんな習慣を続けたいのか。
何を新しく始めたいのか。
どのような喜びとともに、これからの日々を過ごしたいのか。
移住とは、住所を移すことに加えて、自分の暮らしをもう一度見つめる機会なのだと思います。
家の姿と、暮らしの姿
今の仕事では、住宅の商品企画や設計に携わっています。
その中には、移住する人のための住まいを考える仕事もあります。
仕事として移住を考えるようになり、私は改めて、自分自身が経験してきた移住を振り返るようになりました。
移住先を探すこと。
土地を探すこと。
家の広さや予算を考えること。
どれも、暮らしを始めるために大切なことです。
そして、その前に考えられることがあります。
どんな一日を過ごしたいのか。
今の暮らしから何を続けたいのか。
新しい場所で何を育てていきたいのか。
家の姿を考えることと、暮らしの姿を考えることは、つながっています。
まだ言葉になっていない希望を整理し、住まいの形へつなげていく。
それが、私がこれから取り組んでいきたい「暮らしと建築の構想整理」です。

佐久から、もう一度
このブログには、これまで暮らしてきた場所のことを書いていこうと思います。
イタリアでの生活。
軽井沢で知った自然の厳しさと恵み。
家族を追って渡ったニュージーランド。
故郷へ戻った時間。
そして、佐久から始まるこれからの暮らし。
自分自身の記録として。
書きながら、自分の考えを整理するために。
そして、その言葉が、移住や家づくりについて考えている誰かに届くことを願って。
自分で設計した家で、自分たちの暮らしをする。
佐久へ向かうと決めたとき、再び動き始めたこの夢を、今度は少しずつ形にしていきます。
佐久から、この夢の続きを書いていこうと思います。
答えを探す前に、本質を探そう。 by GIGI



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